先日、久しぶりにオンラインショッピングをしたと書きましたが、いざ買おうとしたとき、旦那が「いいね~、素敵だよ~。是非買うべきだよ~。」といやに買うように薦めてきました。いつも「また服~?」と嫌味を言われるのですが。
でもね、今日その理由が分かりましたよ。
なんと、ヤツも自分の趣味の物をいろいろと買っていたのです。なるほどね…そういうことか。
私はいつも何か買ったら嬉しくてすぐ旦那に報告してしまうのですが、旦那は結構な秘密主義(?)。知らないうちに物が増えている気がします。こちらの人の傾向ですが、夫婦の財布も全くの別々。自分の貯金がいくらなのかは絶対相手に言いません。日本ではあまりない習慣だと思うのですが、皆さまのご家庭はどうですか?
では、みんなの日本語・第29課の後半「~てしまう」の授業案&イラストです。
Vて形+しまいます
この課では2つの「~てしまう」を勉強します。
こういう文型の提出順序は典型的な文型シラバスですよね。構造によるグループ分けで難易度順に課が進みます。
でも、今回の2種類の異なる「てしまう」は一緒に提示するのはしんどいなーと思います。学生が混乱する原因です。テキストでは同じ課にありますが、できればセッションを分けて2つの「てしまう」を1つずつ導入したいところです。
~てしまいました(完了➀)(練習A3上半分)
では、まず1つめの「完了」を意味する「てしまう」の導入です。
「完了」とは動作の完了で、「全部」「全て」といった副詞といっしょに使うのですぐ理解してくれます。
スミスさん、ハンバーガー、ポテトを前によだれが出ています。
とてもお腹が空いているのです。
では、「いただきます」。パクパクパク...
モグモグモグ...食べ続けています。
もぐもぐ、パクパク...(オノマトペ難しいよね)
そして、スミスさん。とってもお腹が空いていたご様子。
ワォ、スミスさん!
ちょっとイラストが多いですが、文脈説明のために順にストーリーを見せるのが良いと思います。
~てしまいます(完了➁)(練習A3下半分)
上で導入した「~てしまいました」に加え、未来完了の「てしまいます」も導入しましょう。
「スミスさん、スミスさん、もう6時ですよ。帰りませんか?」
二人の会社員の会話です。
ここでは、今やっている仕事をこれから(帰る前に)完了させるという意味になります。
~てしまいます(後悔、残念)(練習A4)
次にこの課で学ぶ2つ目の「てしまう」(後悔、残念)の導入です。
同じ「てしまう」でも文脈により、意味が変わります。
では、次の例を見てみましょう。
悲しい顔のスミスさんに先生がたずねます。
「スミスさん、どうしたんですか?宿題は?」
先生、あ、あ、あのう...
そして、スミスさん、勇気を出して告白します。
この文脈の「てしまう」は「完了」でないことが分かりますよね。
上の絵で導入したあと、学習者にはスミスさんがどんな気持ちでいるかを聞いてみましょう。
「困っている」「大変」「恥ずかしい」「悲しい」...このような答えが返ってきたらOKです。「~てしまう」は後悔や残念な気持ちを表します。
「てしまう」 完了 VS 遺憾
では、ここで文脈による意味の違いを分かってもらうために以下の例も挙げてみましょう。
シルバさん、最近太り気味。ダイエット中です。
でも、目の前にはハンバーガーにチキン、フライドポテト...
でも、シルバさん、食べちゃダメ!
ところが、悲劇続きのシルバさん。
ここでは、ダイエット中なので食べるべきではなかったという後悔の気持ちを表しています。
※文脈や話し手によっては全部食べたという「完了」を表す場合もあります。
この遺憾を表す「てしまう」のイラストは、「教科書を作ろう」教室活動の『14.学校生活』にもた~くさんあります。皆さんご存じのホームページ「みんなの教材サイト」(国際交流基金)の「素材を探す」から探してみてください。
どこかで VS どこか(へ)
さいごに練習C3に出てくる「どこかで財布を落とした」の「どこかで」について簡単なまとめもしておきましょ。
「どこか」「何か」「だれか」を使うとき、助詞「へ・を・が」は省略できるのですが、「で」と「に」は省略できません。ご注意を。
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