【教案】みんなの日本語・第32課|体の調子悪い?病院、行く?

病気 語彙 痛い 歯が痛い ケガ やけど せき 熱 インフルエンザ

クリスマス、年末が近づいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

うちはまだツリーを出しておらず、明日、あさっても出すかどうか怪しいです。うちのツリーは高さ2m。子どもも大きくなって、楽しいはずの飾りつけが苦しみに。何がイヤって?飾りつけよりもっとイヤなのは、クリスマス後の片づけ。家族の誰も手伝ってくれないし。とりあえず、クリスマスソングだけは聴きながら、あと数日過ごすことにします。オンラインで買ったプレゼント、配達が遅れてて24日着という連絡。あ~あ、大丈夫かなー

 

それでは、「みんなの日本語」第32課・イラストつき授業案、です。

この課の会話ビデオは「病気」がテーマ。病気に関連した流れでやっていきましょ。

 

~ほうがいいです(練習A1・C1)

病気に関係する語彙

それでは、まず、病気に関係する語彙の導入です。
イラストを使ってまとめて導入します。

病気 語彙 痛い 歯が痛い ケガ やけど せき 熱 インフルエンザ

  1. 頭が痛いです
  2. 歯が痛いです(虫歯です)
  3. やけどをします
  4. ケガをします
  5. 熱があります
  6. せきが出ます
  7. お腹が痛いです

 

語彙を一通り確認したあとは、教師がランダムに読み上げ、学生は絵を見て聴いて、該当のa.~ℊ.のアルファベットで答えてもらいます。順に文を長くして、難易度を上げていくと良いですね。(例:頭が痛くて、クラスを休みました。/やけどで手が赤くなりました。/熱が38度あります。など)

 

「~ほうがいいです」の導入

練習C1を使って、導入していきます。

今回は、「みんなの日本語・教え方の手引き」(スリーエーネットワーク) 付属のCD-ROMに含まれているイラストシートを使います。

導入の流れは次のとおり:

    1.  イラストを見せ、場面、状況、AさんとBさんの関係を確認する。
    2.  イラストを見ながら、例・1)・2)の3つの会話の音声を聴く。
    3.  内容確認をする。
      Q.「Aさんはこのあと、何をしますか」
      A.「水で冷やす/休む/薬を飲む」(←選択肢から選んでもらう)
    4.  以下のような空白のあるスクリプトを見ながら、もう1度聴く。

    5.  空白部分に何が入るか確認する。(以下↓、解答)
    6.  同様に残りの会話でも空白部分を確認する。

    7.  最後に、共通して使われている「~たほうがいいです」の意味を考え、確認する。

 

「~ほうがいいです」「~ないほうがいいです」とは?

「~たほうがいいです」は、アドバイスをするときに使う表現です。
否定的なアドバイスには、「~ないほうがいいです」を使います。

 

たほうがいいです ないほうがいいです

 

第26課で既出の「~たらいいです」など、アドバイスの表現は他にも複数ありますが、詳細についてはこちらのページ(日本語教育通信 文法を楽しく「表現意図 -助言-」)がとても参考になります。

国際交流基金 - 日本語教育通信 文法を楽しく「表現意図 -助言-」

 

また、教科書では動詞のた形とない形の接続のみで、「辞書形(ル形)+ほうがいい」は扱われていませんが、NHKのサイト(NHK放送文化研究所)に、「~したほうがいい」「~するほうがいい」の違いの説明があるので、一読されることをおすすめします。

こちらのサイトによると、「~るほうがいい」は、「動詞の現在形(動詞のル形)が接続した形のほうが、中立的な立場で一般論を述べるときによく使われます」「いくつかの選択肢の中から、客観的にその事柄を勧めている印象」とあります。

一方、「~たほうがいい」は、「伝える側の推薦する気持ちが強く出る言い方だと言える」とあります。

「薬を飲むほうがいいですよ」(中立的、客観的)

「薬を飲んだほうがいいですよ」(伝える側の推薦する気持ちが強い)

どうですか?

 

「~したほうがいい」?「~するほうがいい」?|NHK放送文化研究所
世界に類を見ない、放送局が運営する総合的な放送研究機関

 

「~たほうがいいです」の導入ができたら、練習Bで使い方に慣れるよう練習しましょう。

 

~かもしれません(練習A3)

教科書の流れでは、練習A2の「~でしょう」(推量)が続くのですが、練習A1で導入した「病気になった」という状況に合わせ、練習A3「~かもしれません」を導入しましょう。

導入①

状況:山田さんが友だちの田中くんに打ち明けます。

「歯が痛いんです…」

「虫歯かもしれませんよ。」
「歯医者に行ったほうがいいですよ。」

「そうですね…」

歯が痛いです病気 アドバイス かもれしません たほうがいいです

なんという悲劇。アラフォーの私にとっては命取り。

導入②

状況:どうも身体が弱い山田さん。また、友だちの田中くんに打ち明けます。

歯が痛いです病気 アドバイス かもれしません たほうがいいです

「熱があるんです…」

「風邪かもしれませんよ。」
「休んだほうがいいですよ。」

「そうですね…」

導入③

状況:やっぱり、身体が弱い山田さん。繊細なのね。今日も友だちの田中くんに打ち明けます。

「お腹がいたいんです…」

「ストレスかもしれませんよ。」
「病院に行ったほうがいいですよ。」

「そうですね…」

‐‐‐

導入イラストでは空白になっている箇所、学生は聴き取れたでしょうか。

初めて聴く「~かもしれません」の表現がどんな意味なのか、上の3つの会話から想像してもらいます。

 

「~かもしれません」とは?

「~かもしれません」推量を表す表現です。

導入で確認した会話では、話し手が状況を見て判断したことを述べていますが、話し手は医者ではありません。根拠がないため、不確かな推量になります。(副詞「もしかしたら」「多分」等といっしょに使われることがあります。教科書では練習C3に「もしかしたら」が出ています。)

「~かもしれません」の接続

かもしれません 文法 接続 普通形 第32課 みんなの日本語

 

「~たほうがいいです」の導入後は、練習Bで文型に慣れる練習をします。

‐‐‐

以上、第32課の教案(前半)でした。
後半は、同じく「病気」シリーズで行きますよん。見てねん↓

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