こっち(海外)に移住にして約20年になりますが、初めて泥棒に入られました。
こそ泥レベルではなく、結構マジな泥棒で、週末に遠出していたときにやられました。
今も精神的ショックが続いているんですが、ちょっとマシになってきたので、このブログにも記録しておこうと思います。(すみません。日本語の教案例はちょっとお休みです。)
泥棒は安い木の玄関ドアなら突き破る
うちは、5年ほど前に建て売りの家を中古で購入しました。
間取りが気に入って買った家なのですが、隣が公園になっており、友人たちには「私なら買わない」なんてことも言われていました。公園側の外壁を登れば、誰でも我が家の敷地に入れます。防犯面で危険な家なのです。
この外壁は、前の住人により、通常のものより高く手直しされ(2m半ぐらいの高さ)、有刺鉄線のような役割の、先の尖った鉄の物(名前が分からない)が塀の上部に設置されていました。それでも、泥棒に入られるとしたら、多分この塀からだろうと入居したときから思っていました。
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泥棒が入ったという連絡を受けたのは、家族で遠出をしていた日曜日の昼間。自宅から300km離れた場所にいたときでした。とにかくすぐに家に向かったのですが、その道中は何が起きたのか詳細が全く分からず、心配と恐怖で心臓がバクバクの状態。唯一の情報は「泥棒に入られ、家がめちゃくちゃにされている」という隣人からの情報のみでした。警察が我が家に到着したときには、奴ら(泥棒)はもう逃げたあとだったらしく、警察はとりあえず家の中に入り、誰もいないことと火事の恐れが無いことだけを確認したら、他には何もできないとのことで、携帯で何度も話をしたのですが、家の住人のいない住居では、警察は何もできず、私たちが帰って来るのを待つしかないと。そんな馬鹿な。
とにかく急いで帰らなければと、気が動転したまま、普通なら車で3時間かかるところを2時間で到着。
そして、家に入るわけですが、現場を見て呆然です。私の中のここ数年のワースト3に入るショックを受けました。
まず、全く想像していなかった侵入のし方で、玄関ドアを突き破って入られていました。
うちの前は5mはある広めの通りで、人通りも車の通りも無いわけじゃない。住宅地なので周りには同じような家が何件も建っているのにも関わらず、です。真っ昼間に道路に面している玄関ドアから入られると思いますか?
ドアの鍵は2つ付いていたのですが、鍵をこじ開けて入ったというような可愛らしいものではなく、奴らは木の玄関ドアを蹴飛ばし、突き破って侵入していたのでした。
でも、木のドアは割れてはいません。
じゃ、何が奴らの侵入を許したのか?
そう、それは、ドアの木の枠です。
この枠が簡単に割られて、付いていた2つの鍵は全くの役立たずの状態になっていたのでした。
近所の人がドアを打ち破るものすごい音で異常に気付き、大声で助けを呼び、警察を呼んだそうです。
おかげで泥棒たち(若い男3人グループ)の時間は限られていましたが、まず、家のアラームを止めるために、玄関にあったアラームの操作パネルを力ずくで取り外し(3秒もあればできるでしょう)、キッチンにあったサイレンと2階の外壁にあったサイレンを取り外しました。これらも力ずくでやったようなので、1分もかかっていないと思います。
そのあとは、1番被害が大きかった私たち夫婦の寝室の物色。ナイトテーブルの引き出しは空っぽでした。(時計やアクセサリー類、日本から持って帰って来ていた化粧品のストック等をしまっていたのですが、全て持って行かれました。主人のほうは、整理整頓できていない引き出しでガラクタもいっぱいだったのですが、しっかり物色され、現金やクレジットカードなど、奴らが必要な物はしっかり盗まれていました。)
洋服収納のチェストも引き出しが全部開いた状態で、部屋の中は服や物が散乱の状態。
テレビでよく見る風景を目の当たりにし、ショックで精神的に参りました。
それから、もう1つの大きな被害。
それは、車のマスターキーが盗られてしまったことです。
私たちは普段何も考えず、サブのキーを使っていたのですが、トヨタ車の場合、マスターキーが無ければ、キーの複製はできず、変更も取り換えも全てが不可能。しかも新しいマスターキーなど必要部品の取り寄せ(輸入)には、1か月はかかると……最悪です。
盗みに入られた当日は、家に警察や検察が何人も来て、私たちは何度も状況説明をしたのですが、皆、口を揃え、奴らは車を盗りに戻って来ると言います。(かと言って警察は家を見張ってくれるわけではなく、パトロールを強化してくれるのみ。)
私たちもまさかとは思いながら、壊れたドアのままの自宅で一晩寝ずに玄関からすぐのリビングで見張っていました。すると、
はい、そうです。奴らは戻って来たのです。
しかも人数を増やして、5人のグループで。
私は生まれて初めて「助けて」と叫びましたよ。でも、心の準備ができていたのか、かなり冷静に叫びました。急にこんな現場に遭遇したら、恐怖で声が出ない気がする。でも、今回は奴らを追い払うまで叫び続け、事情を知ってる近所の人たちは皆、一斉にパジャマ姿で出て来てくれ(中にはバットを持って)、大事には至りませんでした。さすがに恐怖心は増長しましたが。
その後、ドアの修理(仮のドア枠の設置)、家のアラームの再設置、車のアラームの再設置、2階の窓にシャッターの設置、と数日でできる防犯はやりつくし、今やっと落ち着いてきたところです。
キー、シリンダーの変更ができていない車には、エンジンをかける隠しボタンをつけてもらいました。こんなものがあることを今日まで知りませんでしたが、キーを回すだけでなく、この隠しボタンをオンにしなければエンジンがかからないというものです。多少は役に立つでしょう。
明日は家の正面の外壁に鉄線のようなものを設置してもらう予定です。だんだん家が牢屋のようになってきています。
海外在住約20年、初めて日本ではない国に住んでいるのだと実感しました。(遅すぎか?)
コメント
初めまして。日本で日本語教師をしている者です。
昨今のコロナ騒ぎで日本語学校も休校。オンライン授業のデータ探しをしていて、このブログにたどり着きました。オンラインレッスンだけでなく、教案や教材、とても充実していそう(まだじっくり見てません!)なので、参考にさせていただきます。
「日々のこと」でこのドアの写真、4年前の自分の体験と全く同じなので矢も楯もたまらずコメントしました。
私はその頃、海外で日本語教師をしていました。住まいは4階建ての共同住宅、外鍵が3つと自宅の鍵、鍵が4つもあるので安心していました。仕事を終え、子供を連れて帰宅、先に階段を上った息子が叫びました。「ママ、泥棒が入っている!」冗談だろうと階段を上って見た光景は、まさにこの写真でした。鍵がかかっていても、木枠を壊せば侵入できるんだとへんに納得さえしてしまいました。「日本人だから狙われた」という警察の言葉に、第二の故郷くらいに思っていた安心感がぶっ飛びました。そこに住むのは危険だと言われ、その日から知り合いのお宅に寄せてもらい、その後、軍の保養施設に移り住み、帰国まで軍に守られることになりました。幸い、被害は大したことはなく、保険で埋め合わせはできましたが、第二の故郷感が薄らいだのは否めません。
もう、泥棒の被害からは立ち直れたことと思います。海外での生活、面白いこともたくさんありますが、ショックなことも多いですよね。まずはこのコロナ禍、なんとかして乗り切りましょう!
かちあさま
はじめまして。泥棒事件(?)へのコメント、ありがとうございます。
同じ経験をされている方がいたとは…私は事件から1年が経ち、立ち直ってはいるつもりですが、でもやっぱり時々あのときの恐怖を思い出したりします。きっとかちあさんも同じですよね…(泣)鍵が4つも掛かっていたのに入られたなんて本当に信じられません。
今はまたコロナ禍で日本も治安が悪くなっていると聞いています。かちあさん、気をつけてくださいね。
うちもあんな事件は二度とご免なので油断せずに生きていこうと思います。
初めまして。海外在住で日本語教師を目指しているものです。
いつもブログ参考にさせていただいております、本当にありがとうございます。
私も海外で様々な事件や事故に遭遇してきました。
泥棒はまだ無いのですが、友人で以前引っ越したばかりのワンルームで泥棒に入られ当時とてもショックを受けていました。
荒らされた部屋の光景が、こわく、悔しく、ショックだったと…佐藤さんも同じご心境かと思います(´;ω;`)
私も事件や盗難に遭遇した時、「運が悪かった」という言葉では片づけられない程落ち込んだりもしました。
今はどんなに防犯対策をしても不安だと思いますが(海外ですし…)落ち着いた日々が戻るよう願っております。
これからもずっと応援しています。頑張ってください!
こばとちゃんさま
ブログご訪問、温かいメッセージありがとうございます。
海外の治安の悪さは日本とは比較にならないですよね。被害に遭ったときの精神的ショックはどうしようもない…
この一件から2週間、時間が経つことで気持ちはだいぶ落ち着いてきています。(家の修理はまだ終わっていませんが。泣)
お互い、たくましく海外で生き抜いていきましょうね!