日本語初級【まるごと・A1「かつどう」トピック1・第1課】オンライン授業の流れ

縦書き 横書き

「まるごと」を使って楽しく授業してますよ。「まるごと」オンライン授業について3回目の投稿です。

「まるごと」は用意されているインターネット上の補助教材で十分授業ができてしまうのですが、情報がちょっと多すぎるので簡単にまとめてみました。実際にまるごとを使ってみた私個人の覚え書きです。

「かつどう」(A1)第1課(1)-こんにちは

「かつどう」トピック1(第1課の前半「挨拶をします」)の流れは以下のとおりです。

「かつどう」トピック1・第1課(1)の流れ
  • 動機付け
    とびらのページ、➀あなたはどうしますか。日本ではどうですか。
    トピック場面、Cando(目標)の確認
  • 語彙・場面の提示
    ➁聞いて言いましょう
    挨拶表現の確認
  • アウトプット
    ➂ペアで話しましょう
    挨拶をする

1.動機付け

トピックに関する先行知識の活性化です。

テキストの「とびらのページ」と、1⃣あなたはどうしますか。日本ではどうですか。の写真を見ます。
いろいろな国の挨拶の写真を見て、自分はどんな挨拶をするか考えてもらいます。

その後、日本の挨拶を確認するわけですが、手を合わせた「ナマステ」の写真もあるので、それが日本だという学生もおりました。3分ほど自由に発言してもらい、スーツを着たサラリーマンのお辞儀の挨拶が日本の挨拶だということでまとまります。

そして、用意しておいたCandoシート(学習目標・自己評価シート)で今日の学習目標「あいさつをする」を確認します。(Candoシートはこちらからダウンロードできます)

2.語彙・場面の提示

教科書の➁番「聞いて言いましょう」です。

「まるごと」の良いところはインプットになる音声教材が豊富にあること。フル活用しましょう。

教師が二役やっても良いのですが、やはり本物の会話が1番です。性別や年齢の異なるいろいろな人の声を聞く機会を増やします。

ここでは別れの挨拶で友人同士会社の同僚同士の2つのバリエーションが用意されています。

学習者が高校生や大学生の場合、同僚の挨拶(お疲れさま/失礼します)は必要ないと思ったのですが、話す相手や場面によって挨拶が変わることに気づいてもらうという目的で提示することにしました。(ただし、アウトプット活動では省略しても良いかも)

音声に加え、オフィシャルホームページの「まるごと+」にある動画実際の挨拶を映像でも確認してもらいます。

3.アウトプット活動

教科書の➂番「話しましょう」、アウトプットの活動です。

対面授業と違いオンラインでは少し難しい活動ですが、とにかく8名の学習者一人一人に教師の私から声をかけ、返事をしてもらいました。

例えば、
「〇〇さん、こんにちは!」(学生:こんにちは)
「〇〇さん、じゃあ、また!」(学生:さようなら)
「〇〇さん、ごめんなさい」(学生:いいえ)

耳で聞いてテキストを見ないで返答できるように練習しました。

「かつどう」(A1)第1課(2)-ひらがな・カタカナ・漢字

「かつどう」トピック1(第1課の後半、「ひらがな・カタカナ・漢字」)の流れは以下のとおりです。

「かつどう」トピック1・第1課(2)の流れ
  • 動機付け
    ➀日本語はどれですか。
    日本語の表記方法を知る
  • 提示・練習
    ➁ひらがな?カタカナ?漢字?
    実際の雑誌や新聞で見られる異なる日本語の表記を確認する
  • ➂あなたの周りにどんな日本語がありますか

私は➀で日本語の表記に興味を持ってもらったあと、簡単に日本語の表記について説明をしました。

説明では次のスライドを使用しました。

日本語の表記について

表記の種類

日本語の表記

漢字は4世紀ごろ中国から来た

※ 地図で中国と日本を確認します。たまにどこか分からない学生もいる。

ひらがな・カタカナの由来

ひらがな カタカナ 成り立ち

※ ひらがなは漢字の簡略化、カタカナは漢字の一部。

日本語は縦書きと横書きがある

縦書き 横書き

1文の中に見られる異なる表記

「どれがひらがなですか?」(カタカナ、漢字も同様に)

 

表記についての簡単な説明をしたあと、実際にまるごとの教科書にある雑誌や新聞で表記の種類を識別します。

時間に余裕があれば、インターネットのホームページを学生と共有し、表記を見分ける練習を続けます。使うホームページはNHKのNews Web EASYがおススメ。振りがなも大きく書いてあるので、漢字の読み方を示すために振りがながあることもここで説明できます。

対面授業の場合は、本物の雑誌や新聞を使いましょ。

 

➂の「あなたの周りにどんな日本語がありますか」の活動も、教科書の写真以外に日本の街の写真(看板)を用意し、クラスで確認しましょう。

 

授業の最後はCandoチェックを忘れずに!

次のクラスはまるごと「りかい」編・第1課です。
私が実際に授業で使用したオンライン教材を共有します。

コメント

  1. Kohalu より:

    こんばんは。ご回答ありがとうございます。
    早速、試してみようと思います。

  2. Kohalu より:

    こんにちは。以前からブログを楽しく読ませていただいています。定年を機に来年から日本語オンライン授業を始めたいと準備中です。養成校は終了し資格もとりましたが、実践はオンラインで1人にボランティアしているのみで、わからないことが山盛りです。教科書は私もまるごとを使おうと思って、Kindleで購入しています。音声もダウンロードしましたが、Kindleには添付できないようで、教科書に合わせて音声を聴かせるときにサクサクといきません。音声を聴かせるときに、どのような手順でされていますか?参考に教えていただけたら助かります。

    • 佐藤ひれ佐藤ひれ より:

      Kohaluさま

      はじめまして。
      オンライン授業の場合は、ブラウザの画面の共有で音声も共有できます。
      ご自身でダウンロード済みの音声をGoogleドライブなどに保存し、音声共有したいときはGoogleドライブ(ブラウザ画面)を共有、そして音声ファイルを再生する…という方法です。またわからないことがあればおっしゃってください。うまくいきますように!

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