可能形、自発動詞(見えます/聞こえます)の導入後、物事・行為が完成するという意味の「できます」を導入します。他にも「しか」を含めた「取り立て助詞」を導入します。
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夜の週2回のコースの学生(高校生)が飛び級をさせてくれと言ってきた。独学で十分飛び級できるとは思うんだけど1年分ではなく、2年分飛び級したいと言う。50人に1人くらいの割合で現れる優秀すぎる学生なんだけど、さすがに2年分はなあ…こういう優秀な人の勉強のし方にはいつも驚かされる。ノートは絶対取らないし(恐らくその場で全て吸収しようとしている)、日本語の勉強が終わったら、中国語か韓国語を勉強すると言うし。
新しい家ができました(練習A4)
ここの「できます」は可能の意味ではなく、物事・行為が完成するという意味の「できます」です。
「2014年に、東京スカイツリーができました」
- 建物などが「できた」場所には「に」を使うことを説明します。(「で」と間違えやすいので注意。)
「晩ご飯ができました」
スミスさん、日本に来て、日本で一人..
でも!
「友達ができました」
わたしはひらがなしかわかりません(練習A5)
限定を表す「だけ」と間違いやすい「しか」(取り立て助詞)の導入です。
だけ
まずは学習済みの「だけ」使い方の確認から。
スミスさんはおととい日本へ来ました。
「日本語が少しだけわかります」
しか
次に新出の「しか」の導入です。「しか」は常に否定文の中で使います。
シルバさんは3年前に日本へ来ました。でも…
「日本語が少ししかわかりません」
「だけ」と「しか」の違いは上の2つの例文(日本語が少しだけ分かります/日本語が少ししか分かりません)を比べて確認するとわかりやすいです。
再度まとめると…
- 「だけ」は限度または範囲を表す。
- 「しか」も「だけ」同様、範囲や程度が限られていることを表すが、それが不十分であるという否定的な話し手の気持ちも表す。
サッカーはしますが、野球はしません(練習A6)
ここでは対比の「は」(取り立て助詞)を導入します。
スミスさん、
「日本語はできますが、韓国語はできません」
可能形や「見える」「聞こえる」で使われる助詞「が」は、「は」に置き換えることで内容が取り立て、強調されます。
その他の格助詞(で/に/から/へ)の場合は置き換えるのではなく、それぞれの助詞の後ろに「は」をつけて取り立てます。
*「へ」を取り立てる場合は「へ」を「は」に置き換えることもできます。
この店はドルで払えます。
「ドルでは払えますが、円では払えません」
「北海道から東京へは1時間半かかりますが、九州へは2時間半かかります」
コメント
いつも素敵なイラストとわかりやすい説明、ありがとうございます。
授業に利用させていただいています。本当にありがとうございます!
28課以降も楽しみに待ってます。
ゆみさま
ありがとうございます。
28課からもがんばります!