教案「~てある」(結果の状態)「~ておく」(準備/放置)【みんなの日本語・第30課】

そのまま

映画館行きたいなー。もう10か月行ってないんだよなー。映画館が再開されても怖くて行けないと思うけど。でも、そう考えると飛行機も乗れない…次の日本里帰りはいつになるんだろう。悲しいなー。ワクチン早くできるといいな。

では、前回の第30課(前半)に続き、「てある」「ておく」の授業案、導入・例文イラストです。

もう~てあります(練習A2)

前回に続き、結果の状態を表す文型です。

副詞「もう」を使って既に(意図的に)行ったことを表します。

既に行った、過去のことなのに「~ます」?!、「~ました」じゃないの??...が学生の疑問でしょう。質問が出たときは、「そうなのよ、全てが文「法」のもとには成り立たないのよ」としか言えてない私です。質問出ないのがいいよね。

では、例文です。

スミスさん、カレンダーを見てびっくり!
「えっ、クリスマスまであと3日??」「クリスマスプレゼント、まだ買ってない!」「あのクリスマス前の混雑デパートに行けるわけない!」

カレンダー クリスマス びっくり 驚き

 

 私はもう買ってあります。 

クリスマス プレゼント 買った

 

「パーティー用のビールは買いましたか?」

ビール 買った

 

 はい、もう買ってあります。 

ビール たくさん 山

「ケーキは?」

 

 もう作ってあります。 

ケーキ 作る

イラストの無駄な再利用の連発…すみません。

~ておきます【準備】(練習A3)

次に、準備(事前にしておくこと)を意味する文型「ておく」の導入です。

何かの準備のために使う文型ですから、例文を確認する際、何のための準備か確信しながらやっていくといいですね。

文型「ておく」(準備):例1)テストの準備

スミスさん、あしたは日本語のテストですね。今晩は何をしますか?

テストがある 人 イラスト 試験

 

テストがありますから、今晩復習します。復習しておく テストの前

 

 テストのまえに復習しておきます。 

復習しておきます 準備 措置 文法 イラスト

 

文型「ておく」(準備):例2)旅行の準備

来月、ヨーロッパへ行きます。旅行 人 飛行機

 

 旅行のまえにパスポートを作っておきます。 

旅行 パスポート 作る ておきます 準備 日本語 教案 イラスト

 

ここで学生に「皆さんは旅行の前にどんな準備をしますか」という問いを出してもいいですね。

解答例は:

 旅行の前にチケットを買っておきます。 

旅行 チケット 作る ておきます 準備 日本語 教案 イラスト

 

 ホテルを予約しておきます。 

予約 ホテル 旅行 パスポート 作る ておきます 準備 日本語 教案 イラスト

 

 ドルをユーロに換えておきます。 

旅行 ユーロ ドル ておきます 準備 日本語 教案 イラスト

 

※この文型「~ておきます」(準備)は、「みんなの日本語」の教科書や教え方の手引きでは「準備」(練習Aの上2文)と「措置」(練習Aの下2文)に分けられていますが、「措置」にある例文(例:食事が終わったら洗っておきます)も「次に食べるときのための準備」というように考えられるので、分けて導入しなくても良いと思います。

~ておきます【放置、そのまま】(練習A4)

新出語彙に「そのままにします」とあるので、文型導入するのが変なんですが、あまり深く考えないようにしましょう。

またイラストの再利用です。

「寒いんですが、窓を閉めてもいいですか?」
-「ダメです!」
「えっ?何故?」

 

 たばこの匂いでくさいですから、そのままにしておきます。 

そのまま

もしくは、

 開けておきます。 

開けます ておきます 放置

暑がっている人も…

 開けておいてください。 

開けておいて ておきます 放置 そのままスミスさん、残念。

 

今度はレストランにて。

ウェイター「お下げしましょうか?」

レストラン お下げします

 そのまま置いておいてください。 

おいておいて そのまま 放置

でも、このままだと「おいておいて」と何か変?

会話ではもっと簡単にこう言うのよ、「おいといてください」

おいといて おいておいて

 

縮約の形の例はこちら。簡単に口頭練習しておきましょ。

縮約 ておきます ときます とく

以上、第30課の導入イラスト、教案例でした。

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