【外国人向け日本語レッスン第1回】日本語の概要をどう教える?➁

漢字 KANJI

前回に続き、日本語の初回授業でやっておきたい「日本語の概要」のお話です。

授業の準備に時間が取れない先生はここにあるイメージをダウンロードし、パワーポイントに貼り付け、そのままご利用ください。

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ひらがなについて(Japanese Syllables)

ひらがな 概要

ひらがなの基本の文字は46あります。そして、それは46の音節(シラブル)があるということになります。日本語は音の種類が少なく、母音に関しては「あいうえお」の5つのみです。

中国から輸入したもともとの漢字を使って書くのは複雑すぎるのでシンプルにしました。例えば、「う」は「宇」という漢字が変化したものです。

五十音図を確認する

通常は教室に大きい五十音図にポスターがあると思うので、それを使いましょう。
ポスターがない場合やポスターが見にくい場合は以下の表をスライドで映します。

五十音図 外国人

教科書体、美しいね。

またこのブログでも書き取り用の五十音表(お手本)をシェアしているので、プリント配布用はそこからダウンロードしてください。

子音+母音

では、文字を1つ1つ確認していきます。

ひらがな HIRAGANA

ひらがなの文字の構造はとても簡単。年少の学習者でもすぐ理解してくれます。

上の図を使って説明しましょう。
唯一の母音を伴わない子音「ん」以外、全て「子音」+「母音」が組み合わさっています。

 

では、ローマ字版の五十音図で声に出して練習しましょう。
(SHI、CHI、TSU、FUは注意です。)

japanese syllables

ひらがなの注意点

別の記事でも書きましたが、書き取りの練習には注意が必要です。
下の例で分かるように、フォントのデザインによって微妙に違いがあるのです

今はPCやケータイで書くことがほとんどで鉛筆で書くことは少ないですが、知識として知っておいてもらいます。

 

最後にひらがなミニ練習。

ここにある4文字を五十音図からすばやく探してもらいましょう。制限時間は30秒。「い」も「こ」も、「ぬ」も「ね」も似ています。上手く見つけられるでしょうか。

カタカナ五十音図(スライド用)

カタカナバージョンの五十音図も参考に上げておきます。

KATAKANA

 

漢字のイントロダクション

漢字の勉強はまだ先になるので、ここでは超エクスプレスで紹介します。

 

「ここにはどんな漢字があるでしょーか?」

漢字 起源 成り立ち

 

上のクイズでちょっと教室が盛りあがったところで以下を真面目に説明します。

漢字(表意文字)

漢字 KANJI

アルファベットやひらがなは音と形です。
しかし、漢字は表意文字であり、音と形に加え、意味を持ちます。

 

Why Do Japanese Use Kanji? 何で漢字使うねん!

「何で漢字使うねん!」...怒ってないですよ。理由を知りたいだけ。

 

理由1)短くなる。スペースを節約できる。

 

理由2)ひらがなだけで書くと分かりにくいねん!

“Ohhh!漢字で書くと分かりやすい!”

ただ、これは日本人のリアクションで、漢字未習の学生はピンと来ないようです。悪しからず。

日本語は分かち書きをしないのでひらがなだけで書くとどこで区切ればよいのか分からなくなります。

 

理由3)日本語は同音異義語(homonyms)が多いねん!

同音異義語

この例を見ると分かるように、「みる」には4つの「みる」があります。
ひらがなで書くとどの「みる」か分かりませんが、漢字なら一目瞭然。

1番多い同音異義語は48個もあるらしいですよ。(参照:漢検HP)何だと思います?折角なので、答えはこの記事の1番下に書いておきます。

日本のテレビのニュースでテロップが多いのは、同音異義語が多いからだと聞いたことがあります。

 

発音(長音)について

長音は表記に注意が必要です。

教科書「みんなの日本語」の場合、第1課から「先生」のような長音を含む語彙が提出されます。初回クラスでこの「長音」についてしっかり説明しておきましょう。

ここでは、ローマ字を黒字(ひらがなで書いたものをそのままローマ字にしたもの)と青字(ヘボン式のローマ字表記)にし、比較しました。

「あ行」の導入、読み書きの練習をしてから、以下をスライドを使って説明するとやりやすいです。

長音「あ」

長音 long vowels

特に問題はありません。

長音「い」

特に問題はありません。

長音「う」

特に問題はありません。(「私の主人です」の代わりに「私の囚人です」は問題だけど)

長音「え」

問題ありです。

長音「え」

上の例で確認できるとおり、母音「E」が続く場合、発音(とローマ字)は「Ē」でよいのですが、ひらがなで書くときは「あ」「い」「う」のときとは違って、そのまま「え」と書いてはいけません。「い」を使います。

そして、さらなる問題は...例外が存在すること。

長音「え」の例外

長音「え」の例外

上の3つが例外です。
この3つのことばは聞こえるままに「え」を使って書きます。「い」ではありません。

 

長音「お」

長音「お」

長音「お」も「え」と同じで注意が必要です。「お」ではなく、「う」を使って書きます。

長音「お」の例外

長音「お」 例外

「う」ではなく「お」を使って書く長音「お」の例外のことばです。

ここで紹介した例外3つのみですが、本当はもっとあります。学生には新出語彙を覚えるごとに書き方に注意してね、と言うしかありません。(ため息が聞こえてきます。しょうがないよね。)
*小学校の国語の授業では「とおくの おおきな こおりの うえを おおくの おおかみが とお(10) とおった。」のような暗記文で覚えたりします。

 


以上、「日本語イントロダクション」のパート2でした。

上の48個ある同音異義語ですが、答えは「こうしょう」でした。「交渉、鉱床、厚相、考証、公証…」たくさんあるねー。

パート3は「挨拶」「教室の表現」「数字」を紹介します。

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